COVID-19罹患後、いわゆるコロナ後遺症で登校できなくなっている子どもたちがいます。
子どもたちは、COVID-19罹患後、起立性調節障害、特に体位性頻脈症候群(POTS)、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)などを発症し、寝たきりになり、今まで元気に通っていた学校に行けなくなりました。
子どものコロナ後遺症およびその類縁疾患(以下、コロナ後遺症等)には様々な症状がありますが、重篤な倦怠感で長期寝たきりとなり苦しんでいる子どもも少なくありません。
10代・児童・思春期・青年期ということで、精神的なもの、ストレス性、思春期特有のものとみなされ、適切な医療につながれていません。
必要な福祉サービスも、社会保障も受けられていません。
教育を受けられず学びからとりこぼされています。
義務教育すら受けられず、進級、進学、内部進学において不利になり、進路が閉ざされています。
義務教育の学習の機会を失い、学力がないことについて自信喪失し、将来を悲観しています。
不登校ではありません。
学校に行きたくても行けないのです。
また、無理をして登校し病状悪化しています。
体育の見学を認めてもらえず、出席日数でプレッシャーをかけられ、頑張って無理をして病状悪化するケースが後を絶ちません。
コロナ後遺症等で人生が一変し、普通の学校生活も日常生活も送ることが出来なくなり、取り残されて絶望し、自死や安楽死を望む子どもたちがいます。
子どものコロナ後遺症等の実態を知って下さい。
苦しんでいる子どもたちを助けて下さい。
そして、何よりも・・・
どうか治してあげて下さい。
お願いします。
心因性、ストレス性、思春期特有のもの、と片付けられてしまい適切な治療が受けられていません。
自治体がリストアップしているコロナ後遺症外来は16歳以上が対象の所が多く、小・中学生を診てもらえる後遺症外来がほとんどありません。
15歳以下対象の後遺症外来は全国でも数少なく、子どものコロナ後遺症等に理解のある医師が非常に少ないため、適切な診断や治療につながれず、症状の長期化や悪化が引き起こされています。
適切に診断されず、診断書を書いてもらえないため福祉サービス・社会保障(経済的支援)につながらず、学校からも理解されません。
長期寝たきりで登校不能となっている子どもたちがいます。
教育から取りこぼされています。
学びが途絶え、進路も途絶えています。
コロナ後遺症等は無理をすると悪化します。しかし、学校現場にコロナ後遺症等の病態の理解がありません。
体調が悪いのに、一見そう見えない病態であるため、教員からも心ない言葉が発せられ子ども達は傷ついています。
出席日数やテストの点数でプレッシャーをかけられ、体育やマラソン大会の見学は許されず、膨大な課題提出を命じられるなど、子どもたちの命を削っている実態があります。
コロナ後遺症等患児を、医療的ケア児と同等の病態であることの理解を求めます。
病気療養児として理解し進級進学においても合理的配慮・教育的配慮を求めます。
不登校対策の視点だけでの支援は適切ではありません。
コロナ後遺症患児を、不登校ではなく、病気療養児もしくは医療的ケア児として位置づけをお願いします。
病気になっても障害を負っても、子どもたちが学びたい学校で学び続け卒業できるように、不本意な進路変更がなされないようにして下さい。
学校長判断では、自治体や私学の方針により、成績評価や出欠の取り扱いで不公平が生じています。
学びの権利を保障して下さい。
国公私立を問わず、国が方針を定めて下さい。
14歳の子に「安楽死したい」なんて言わせないで下さい。
〈当会に寄せられた保護者の声〉
寝たきりで中学受験を乗り越え合格し中高一貫校に入学したのに、高校にあがれない、と言われた。
寝たきりで高校受験し県下トップ高校に入学したが、通信制高校に転学せざるをえなくなった。
欠席扱い、テストを受けられず成績は全科目「1」。(一方)朝のホームルームにオンライン参加で出席扱い、成績は「3」。
受験する体力がない、学力もない。
オンライン授業は学校の方針でやってもらえなかった。
オンライン授業は30分が限界。
寝たきりで課題をこなすどころではない。
漢字の読み書き、九九も習わないまま、小学校高学年になってしまった。学力がつかない。
学力低下が深刻、知能が低下した。
不登校と一緒にされていて理解されない。
「病気療養児であり教育的配慮が必要」と医師が診断書を書いてくれたが、「学校の決まりなので」と話し合いの余地もない。
コロナ後遺症等で長期寝たきりで日常生活も学校生活も送れなくなっている児童・生徒がいます。
医療的ケア児に準ずる病態であることを知って下さい。理解して下さい。福祉の対象にして下さい。
コロナ後遺症等では身体障害者手帳が取得できず、難病認定もされていません。
類縁疾患の筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)でも、身体障害者手帳は取得しづらく、難病法の指定難病にも、小児慢性特定疾病にもなっていません。
「障がい児」とも「難病児」ともみなされないため、コロナ後遺症等患児は福祉サービスにつながりにくくなっています。
自治体の福祉課に相談しても、コロナ後遺症等の病態が福祉の対象との理解がなく、情報も得られません。
使える制度がないため、保護者が仕事を辞めてつきっきりで看病・介護し疲弊しています。
コロナ後遺症等患児を、「障がい児」もしくは「難病児」に準じて、福祉サービスの対象にして下さい。
重篤な小児の筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(小児ME/CFS)を小児慢性特定疾病の対象疾患に入れてください。
コロナ後遺症に多い筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)では、身体障害者手帳が取りにくい現状があります。診断書を書いてもらえる15条指定医になかなかつながれません。
また15条指定医に診断書を書いてもらえても、診断書に記載された等級よりも低い等級に認定される実態があります。
すみやかに身障診断が受けられるように、身体障害者福祉法第15条指定医にアクセスしやすくなるシステムを作って下さい。
15条指定医対象に筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)での身体障害者診断書・意見書記載マニュアルを作って下さい。
病態が適切に評価されるよう新しい様式を作成して下さい。
肢体不自由の様式では病態を適切に評価できません。
〈声〉高校生の子どもは、ほぼ寝たきりPS8程度になり身体障害者手帳を申請しました。傷病名は筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群および線維筋痛症で、15条指定医は上肢4級・下肢2級・総合2級相当との診断書を書いてくれましたが、東京都では5級(第2種)との判定になりました。
必要な支援は受けられていません。
障がい児や養育者を対象にした既存の制度があっても、コロナ後遺症等患児の保護者に周知されておらず使えていません。
「特別児童扶養手当」も「障がい児福祉手当」も受けられていません。
適切な保険診療につながれず、高額な自費医療費がかかり家計を圧迫しています。
子どもの看病や介護のために保護者の就労が制限され収入が減っています。
コロナ後遺症等を、「その他疾患」「いわゆる難病」として「特別児童扶養手当」「障がい児福祉手当」の対象にして下さい。
学校に行きたいのに行けない。
脳疲労で勉強できない。
課題ができない。
起き上がれない、頭が働かない。
座って授業を受けられない。
ノートをとるのがしんどい。
友達からサボりと思われているのが辛い。
学校の友達と遊んでる夢を見た、夢の中でしか友達に会えない。
死にたい。
安楽死したい、海外でも行く。
IQが下がった、アホになった。
もう夢も希望もなくなった。
コロナで人生詰んだ。人生オワタ。
病気になった俺が悪いねん。
親子でコロナ感染し、親子で後遺症というケースがあります。
親は育児、家事、仕事に追われるため、完全療養できる子どもよりも症状が悪化し、長期化してしまいます。
また、親が罹患することにより、子どもが子どもらしく過ごす時間を奪われます。
母子家庭で母親のほうが重症であった場合、体調の悪い子どもは学校に行けないばかりか、もっと病状の悪い母親の世話をしなければならず、ヤングケアラーになっていたケースもありました。
コロナ後遺症は制度の狭間にあります。
医療につながらず、福祉の手も届いていません。
《事例1》
中3男子(2025年度):私立中高一貫校
【罹患時期】2022年8月(小6)
【病態】COVID19罹患後、不明熱1年以上、起立不耐、重篤な倦怠感、PS7〜9で寝たきりのような状態が2年以上続く。→2025年より回復傾向、PS6程度
【医療】あちこちの病院で精査するも、血液一般所見で異常値が出ず、ストレス性、精神的なものとされてきた。1年以上たってようやくコロナ後遺症からの慢性疲労症候群と診断。髄液検査でミエリン塩基性蛋白高値、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)に近い所見?自己免疫性脳炎疑いとなるも、確定診断に至らず。
【学校】中学受験して中高一貫校に入学、出席日数のために無理して登校し病状悪化、登校不能となる。テストも受けられず成績は全科目「1」。
体調不良の中、努力して合格し、希望を持って入学した学校なのに、寝たきりで登校できなくなったら、学校の決まりで高校へは上がれないと放校に。
【福祉サービス】既往にADHD精神障害者手帳3級あり+慢性疲労症候群で身体障害者手帳(体幹機能障害)3級交付。
訪問看護、ヘルパー(通院介助、家事支援)、移動支援を利用できている。
【経済面】ありとあらゆる治療を試し預貯金が底をつく。慢性疲労症候群で「特別児童扶養手当」の申請をしたが「一般所見に異常がみられないため身体の障害とはいえない」と非該当に。→審査請求中
《事例2》Updating
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何卒ご了承頂きますようよろしくお願い申し上げます。
みなさまからのあたたかいご支援、ご協力をお待ちしております。
病気療養中の子ども達が、苦境の中でも将来に夢や希望をもち続けられるように、医療体制と治療法の確立と、心理的サポートや社会の支援体制の構築は不可欠です。
《後遺症が回復して、夢を叶えたいと願う子どもたちの声》
〈高校生女子〉
●私は昔から、小さな子供が大好きで、いつか保育士や幼稚園の先生になりたいと思っていました。私が小学5年生の時にいとこの赤ちゃんが生まれてからは、いとこに会って一緒に過ごしていくうちに、とても可愛くて、子供に関わるお仕事をしたいと、益々、思うようになりました。
また、私は英語が好きなので、子どもたちに身近な言語として、英語を小さい頃から自然に触れてもらい、英語を教えてあげたいと考えています。英語が話せたら、大人になった時に自由に海外に行けて、仕事もできるし、活躍できると思うからです。
将来は、英語も教えることができるような保育士や幼稚園の先生になって、子どもたちと共に成長しながら、社会に貢献できるような大人になりたいです。
〈高校生男子〉
⚫︎Instagramを超えるアプリを開発したい
⚫︎犬や猫の殺処分がない世の中にしたい
⚫︎大会社の社長になり、地方と都市部の様々な格差を解消したい
⚫︎EAT治療(上咽頭擦過療法:別称Bスポット治療)で世界を明るく元気にする
〈中学生男子〉
●鉄道が好きだから、電車の運転手になりたい。趣味が旅行や観光だったから、また色々なところに行ってみたい。
●綺麗な景色を見てみたいから、スイスに行って、登山をしてみたい。
●普通の人生を生きたいから、姉と同じ高校に行きたい。普通の大学に行って、社会で働ける会社員になりたい。